硬度の違いでコーヒーの味が変わる
軟水と硬水をそのまま飲み比
べると、ミネラルが多く含まれ
る分、硬水のほうが重さや硬さ
を感じます。一般的にコーヒー
に向いているのは軟水だといわ
れますが、それはこうした「重
さ」や「硬さ」がコーヒーの味
の邪魔をしてしまうことがある
ため。特に、酸味のさわやかさ
を感じたい浅煎りや中煎りのコ
ーヒーには、微妙な味を阻害し
ない軟水がおすすめです。
一方、深煎りの場合は、硬水
を使用すると水の硬さとコーヒ
-の苦味とがあいまって、苦味
のしつかりとしたコーヒーにな
ります。逆に軟水を使うと苦味
が和らぐ傾向があるので、好み
で使い分けるとよいでしょう。
市販のミネラルウォーターに
はラベルに「軟水」「硬水」
書かれていることも多いですが、
水道水はどうでしょう。実は日
本の水道水は清潔なうえ比較的
硬度も低く(沖縄の一部など例
外あり)、コーヒーの抽出には
向いているといえます。しかも
場所によって水質が違うので、
土地ごとの味わいの違いを楽し
むということも可能です。
水道水で唯一の問題は、いわ
ゆる塩素消毒に由来する「カル
キ臭」。沸騰させるとほとんど
が飛散してしまいますが、水出
しコーヒーなど低い温度で抽出
したい場合は、浄水器を利用す
るのがおすすめです。
